米で発売禁止。UV化粧品最新情報。
やっと梅雨が明けたと思ったら、地震が頻発して、台風が来てと今年も自然の驚異はお休みしてくれなさそうですね。
台風10号もすごかった様です。被害に遭われた皆様には、心からお見舞い申し上げます。
そして、台風シーズンは今からが本番です。気を緩めず、対処して下さいね。
立秋が過ぎて、早くも秋雨前線が来ている様ですが、日中はまだまだ暑いです。暑過ぎるのは辛いのですが、夏は夏らしくないと農家さんも商店も大変です。そして夏になれば化粧品業界は「日焼け止め」がメイン商品。毎年誰かに「UVはどうされてますか?」と聞かれますが、私は一切使いません。使うと荒れるので、使えないというのが正直なところ。でも今の所、お陰様で(Sarahの)シミには悩まされておりません。日焼けはしてますけどね~。思いっきり。
信じられない!夏はUV化粧品当たり前でしょ!という方に、今年の最新情報(もうご存じの方も多いかな?)を一つ。
今年(2019年)の2月にアメリカ食品医薬品局(FDA)は、既存の日焼け止め成分の安全性を再審査するという発表をしました。つまり、その安全性に確信が持てないという判断です。
現在アメリカで16成分が日焼け止め効果のある化粧品原料として認可されています。承認が降りたのは約20年前。その当時は皮膚に塗っても体内には吸収されないと判断されていました。
最近の研究でこれらの成分が皮膚から体内に浸透し、血液や尿から検出されるという研究が様々な機関から発表されるようになりました!
FDAはそうした状況を受けて、承認済みの16成分について有毒性がはっきりしている2成分に関しては禁止。安全性が確認されている2成分(酸化チタンと酸化亜鉛)に関しては現状維持。(つまり再審査無し)
それ以外の成分に関してはメーカーに対して今年の11月までに安全性のデーター提出を求める事にしました。データーは規定の使用方法に従って使用した場合の血液の検出結果と発ガン性や生殖毒性、発達毒性などです。
今後、その結果しだいでは成分の承認は取り消され、発売禁止になります。
https://www.federalregister.gov/documents/2019/02/26/2019-03019/sunscreen-drug-products-for-over-the-counter-human-use
しかし、これはアメリカの話。
日本ではアメリカですでに発売禁止になった2成分を使用したUV化粧品は現在も堂々と発売されています。しかも自然派のイメージがある大手メーカーやUV化粧品だけでなく、ファンデーションや口紅等のメイクアップ商品にもかなり使われています。恐ろしい・・。
では今回アメリカFDAで使用禁止になった成分はというと
・オキシベンゾン-3
・メトキシケイヒ酸エチルヘキシル(オクチノサート)です。
ご自分がお使いの化粧品の裏を見て下さい。ハズキルーペで。(拡大鏡が無いと私には見えない。ちなみにハズキルーペは愛用しておりません。)この成分が入っていたら、今日から使用は控えた方が良いかと思います。
※実験用?に手元にあった某大手の日焼け止め用美容液にも入ってました。
この2つに関しては現在環境ホルモン作用やガンの原因など人体への影響に関して研究発表が多く提出されています。
特にオキシベンゾン-3は皮膚から体内への吸収率が格段に高く、妊娠中の母親の尿中の濃度が高いと、生まれてくる子供の体重や頭の大きさに影響が出る事が確認されています。
また、ハワイ州では一足早く昨年の7月にこの二つの成分が入った日焼け止めの販売を禁止する法律が可決されました。
理由は、非営利の学術団体による研究で、これらの成分が海水浴客の遊泳や排水処理場からの排水を通して海水に流れ込み、珊瑚の白化現象を引き起こす原因になっている事が判明したからだそうです。人に悪影響をもたらす物は、環境へも悪影響するという事ですよね。
そもそもUV化粧品の成分として「紫外線吸収剤」と「紫外線散乱剤」があるのは良くご存じだと思います。
「紫外線吸収剤」は科学的な仕組みでUVのエネルギーを吸収し、熱などのエネルギーに変換して紫外線が皮膚に浸透するのを防ぐというシステムです。
出典:https://www.jp.tdk.com/techmag/knowledge/200705m/
一方、紫外線散乱剤は物理的な仕組みで紫外線を散乱、反射させ紫外線の影響を防いでいます。
UV化粧品によってはどちらか一方を使用している場合や両方を使用している場合もあります。
現在、アメリカで再審査に至っているのは全て「紫外線吸収剤」です。一般的に「紫外線吸収剤」の方が肌馴染みが良く白浮きしないので、SPFの強い物に使われる傾向があります。紫外線吸収剤は取りこんだ紫外線のエネルギーを熱や赤外線に変換して放出したり、自分自身の分子構造を一時的に変えるために消費したりして紫外線エネルギーをムダ遣いすることでお肌に影響しないようにしているのです。
紫外線を浴びている間中ずっと化学変化を起こし続けるため、時間が経つとどうしても壊れるものが出てきます。壊れた分子はもう紫外線吸収剤として働けません。「日焼け止めは定期的に塗り直しましょう」と言われるのは、こういう理由も大きいのです。
そして熱を帯びて化学変化を起こすわけですから、どうしても肌への刺激が強くなります。
先の2成分以外で一般的に使用されている紫外線吸収剤は
・メトキシケイヒ酸オクチル
・パラメトキシ桂皮酸エチルヘキシル
・ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル
・ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン
・t-ブチルメトキシジベンゾイルメタン
・オクチルトリアゾン
・オクトクリレン
等などですが、この中でも今後の研究結果によっては発売禁止の成分が出てくる可能性があります。アメリカではです。
※同じく入ってますね。
アメリカやヨーロッパで人体に影響があると規制されたり販売禁止になった物でも、日本では永らく流通しているというケースは良くあります。「マーガリン」などが代表的でしょうか?
日本国内でも紫外線吸収剤は人体への影響を考慮して、化粧品1品目あたりの添加量も法律で制限されています。しかし、1品目で制限されていても多くのUV化粧品は3~4品目添加されています。重ねて添加されたその総量は制限されていません。ましてや、現状の様にファンデーションや口紅までに添加されていると全てを使った時の総量は・・・。
どうしても「日焼けはイヤ!」という方や紫外線アレルギー等で防御せざるを得ない方は紫外線反射剤である「酸化チタン」や「酸化亜鉛」を選ぶのが今の所安全な様です。
ただし、現在はまだ悪影響があるとは判断されていませんが、酸化チタン、酸化亜鉛においても「ナノ化」されている物は要注意だと私は思っています。これは表記がないので、メーカーに直接問い合わせるしか判断する方法はありませんが、通常のメーカーなら問い合わせたら答えてくれるはずです。
今回、改めてUV化粧品に関して調べた時に、書き込みで
「肌が負ける」「荒れる、傷む」「乾燥する」
といった感想だけでなく、
「UV化粧品を塗ると気分が悪くなる」
という方が結構いらっしゃるのにビックリしました。
勿論人によって感じ方は違うのですが、塗っただけで気分が悪くなるって・・・。
改めて化粧品って思っている以上に人体に影響するのだと感じました。肌の安全、ご自身の健康、地球環境の維持を考えると多少の肌馴染みの悪さは我慢しても、どうしても使用したい場合は極力安全なUV化粧品を選んで下さい。
ちなみにスタッフ少路さんは先日UV化粧品なしでBunBun片手に海へ行ってました。強者・・。
でもビックリする位焼けてなかったです。
肌は乾燥状態にあると、余計に紫外線の影響を受けやすいです。でも、水分が満ちて潤っている状態だと日焼けはしにくいのです。そして、肌の生まれ変わり(ターンオーバー)が正常であると無駄にシミは出来ません。
紫外線を避ける為に使用するUV化粧品で肌が荒れるのは良くあるケース。荒れた状態で紫外線を浴びると、紫外線の影響は増大します。紫外線を避けたい一心で、肌が荒れる物を使うのは逆効果。
まずはお肌の状態を健康にする事が一番のUV対策と心得て下さい。
今回のおまけ
歳をとって、帰ったら寝ている事が多くなりましたが、
朝はまだ見送ってくれます。
株式会社ラナ
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Mail: sarah.cosme.jp@gmail.com
サロンRanaのHP
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SarahのHP
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